板書を写すことが苦手な場合、ビジョントレーニングを取り入れることがあります。
ビジョントレーニングは、板書を写す動作を3つの動きとその機能に注目して、トレーニングを行っています。
板書を見る → 眼球運動
板書の情報を処理する → 視空間認知
イメージ通り手を動かす → ボディイメージ
眼球運動について
眼球運動は、文章の文字を追っていく力(眼球追従)、特定の位置から飛び飛びに注目する力(眼球跳躍)、遠近感を持つもの。の3つに分けられます。
最近は児童でも、スマートフォンやゲーム画面の見る機会が増え、同一画面に視線が固定されてしまう環境が増えてきています。
目の動きがスムーズではなくなると、音読のスピードが遅くなったり、行を読み飛ばしてしまうあこともあります。
また、板書を見て、ノートに書き写すという動作を考えます。
遠い距離の板書を見た後に、近い距離のノートに注目して書き写すことは、遠近感が掴めていないと苦労しますよね。
視空間認知について
対象物の形・位置を正しく認識する能力のことです。
板書を注視する時、いったいどこまでが背景なのか、形状は、位置はどうなのかを判断しないといけません。
これらの情報が正しく頭の中で処理ができていない場合、板書と違う字を書いてしまったり、長さや大きさを間違えることがあります。
また、物の位置把握が苦手なので、球が迫ってくる球技が苦手な事があります。
ボディイメージについて
目をつむったままでも、手で頭や耳を触ることはできると思います。
これは自分の体の形や位置がどうなっているか把握できており、自分の想像通りに体を動かせる。
すなわちボディイメージが一致しているという状態です。
思い通りに体が動かせない場合、どうでしょうか。頭でわかっていても、板書の字が傾いてしまう。ぶれてしまう。
体育でお手本通りに動くことができないなど、様々な困り感につながります。
まとめ
正しく板書を写すためには、3つの能力が必要です。
その能力を鍛えるために、ビジョントレーニングがあります。
ビジョントレーニングは名前はすごいですが、家庭で取り入れることができるものです。
例えば、眼球運動の一環として、買い物で探し物をしてもらうことや、一緒に本を読むことがあります。
このように些細な事でトレーニングになります。
むしろ工夫して、楽しみながらできることを行いましょう。